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Index Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅷ Ⅸ
Ⅸ シナ方面の戦果
シナ方面海軍部隊は、大東亜戦争勃発とともに香港攻略戦に陸・海・空より参加して赫々の戦果を収めたのをはじめ、大陸では陸軍部隊の作戦に協力する一方、その航空部隊は敵部隊爆撃のほか海上警戒にあたり、また艦艇は海・江上敵性船舶の臨検、通商保護に任ずる等、蒋介石政権覆滅のため、いよいよ徹底的に正義の刄を振るっている。
大東亜戦争以来三月三十一日までにいたる主要な戦闘は、次の通りである。
昭和十六（1941）年
十二月八日
十二月十五日
同日
十二月十六日
十二月十九日
十二月二十一日
十二月二十二日
十二月二十三日
十二月二十四日
十二月二十五日
十二月二十六日
十二月二十七日
十二月二十八日
十二月二十九日
十二月三十日 |
シナ方面艦隊は米英両国と戦争状態に入るとともに、午前五時二十分上海在港の敵英国砲艦ペテレル号、同米砲艦ウェーク号に対し、軍使をもって降伏勧告文を手交させたが、英艦はこれを拒絶したをもって、うあむお得ず直ちに撃沈、米艦は承諾したをもって捕獲し、ウェーク号（三七〇トン）を『多多良』と命名、上海方面部隊に加える。
在鼓浪峡・米副領事はわが軍の家宅捜索を拒否するをもって厦門倶楽部に居住させ、密かに調査したところ、官邸内に下記武器を隠匿しているのを発見、これを没収した。小銃六、同弾薬三六〇〇、モーゼル大型拳銃六、同弾薬一〇〇〇、毒ガス六、無線送受信装置一
南支海軍部隊は香港の敵脱出に備えてその周辺を監説中、市西両水道方面より来襲する敵魚雷艇二隻を砲撃撃破した。
同航空部隊は香港の敵艦艇及び砲台の攻撃を実施し、敵魚雷艇四隻以上を確実に撃沈したほか、砲台に甚大なる損害を与えた。
同陸戦部隊は香港に対し猛烈なる砲撃を加え、市内各所に火災を発生させた。
南支航空部隊は香港の敵艦艇及び摩星嶺砲台の攻撃を実施し、砲艦一隻を撃沈、二隻に損害を与えたほか、同砲台に甚大なる損害を与えた。
海南島方面にある軍艦○○は敵潜水艦を発見、攻撃を加えた後海上に敵潜水艦のブロー並に多量の油が湧き出した。確実に撃沈したものと認める。
軍艦○○は陸戦隊○隊を揚陸、追撃部隊に編入、九龍に進出させた。
軍艦○○は陸戦隊○○隊をストンカッター島に揚陸、島内を掃蕩した。
南支航空部隊は香港の敵艦艇の攻撃に任じ、哨戒艇二隻か撃沈した。
香港に向け進撃中の陸戦隊一部は大澳を掃討、敵性艦艇のほか軍需品多数を押収した。
南支航空部隊は昌菱、天下山等大欽門水道方面の敵陣地を攻撃制圧した。
九龍方面の進撃部隊は大嶼山北方水道の清掃を完了、艦艇航行は安全となった。
進撃部隊はストンカッター砲台に於て十二砲弾薬一八〇〇ほか各種砲弾、山砲、機銃、小銃弾等多数を捕獲した。南支航空部隊は香港摩星嶺及び西高山砲台突撃、大なる損害を与えた。
進撃部隊は一部をもって香港急水門付近及び赤穏島付近の残存機雷堰を掃海、○隊は九龍湾内に於て敵商船三隻、小型船十八隻を拿捕した。
南支航空部隊はアバ‐デン湾内の敵艦艇を攻撃、相当の損害を与えた。
陸戦隊は陸軍部隊と密接なる連絡の下に香港島に進駐し、午前八時三十分の英海軍工廠を占領した。
主隊及び付属隊は早朝より香港々内に進入した。
掃海部隊は急水門付近の水路を啓開、機雷二十個を処分したほか、赤歴島南方機雷の全機雷を処分した。
陸戦部隊は香港島に進出、海軍担任区域の警備に当り、○○陸戦隊は青州鳥を占領した。
進撃部隊は香港周辺の掃海を実施し機雷二十一個を処分すると共に、大小船舶百九隻を拿捕したほか、兵器軍需品等多数を捕獲した。
南支部隊指揮官は○○軍司令官とともに香港に入城式を挙行した。
香港方面部隊は急水門、ピクトリア両港の掃海を実施し、同南口に於て魚雷二十掴を処分した。 |
昭和十七（1942）年 top
一月二日
一月八日
一月十一日
一月十三日
一月十八日
二月十七日
二月三十一日
三月十九日
三月二十一日 |
香港方面部隊は香港周辺に於て魚雷十七個を処分した。同方面に於て同日までに処分した魚雷九十六個。
厦門方面部隊は鼓浪峡に潜入したテロ団と呼応、対岸より鼓浪峡及び厦門島半頭山に来襲した敵を反撃し撃退するとともに鼓浪峡を掃蕩した。
上海方面部隊は一月六日より十一日までの六日間に敵ジャンク機動術計八千百八隻を検索するほか通商保護に任じている。
上海方面○○部隊は、五日無錫付近に、七日及び九日平湖付近に於て有力なる敵と交戦、これを撃攘した。遺棄死体五十二、捕獲品多数。
上海方面○○部隊は敵ジャンク機動船計一千六十一隻を臨検、違反物資多量を発見した。
南支航空部隊は舟山叢島中、六横島及び桃花島の敵匪拠点を爆撃粉砕した。
海南島陸上部隊は大東亜戦争に乗じ奥地で蟲動する残敵と数次に亙り激戦を展開し、次の戦果を挙げた。遺棄死体七一六、捕虜三七、捕獲小銃七国元、焼却兵舎三八〇五。
上海方面部隊は一月十一日より同十八日までに敵ジャンク機動船八百八十隻を検索違反物資多量を発見した。
上海方面部隊は陸軍部隊の乎湖地区掃討に協力、水路の警戒誘導、陸兵の輸送保護及び敵兵の撃破等に任じた。
上海方面部隊は同期間中、陸前輸送船を直接、間接二十六回に亙り護衛したほか、通商保護に任じた。
上海方面部隊は岑港鎮付近の遊匪の拠点を掃蕩し大なる戦果を収めたり。
南支部隊香港方面部隊は連日に亘り、香港周辺の機雷敷設を掃海、一月十一日より同三十一日までに機雷九十四個を処分した。
上海方面航空部隊は玉山を攻撃、市街の軍事施政並に飛行場を爆撃、大なる損害を与えた。
陸軍の大沼方面作戦は上海方面部隊に協力し三月十七日をもって終了、海軍部隊の戦果は次の通り――遺棄死体二二、捕虜二八、捕獲品小銃二、弾薬包一三四七、拳銃二、同弾薬包二〇、手榴弾一四、被服多数、焼却ジャンクー○、同敵性家屋五、軍需品多量。
同期間中臨検船舶次の通り――汽船六六、汽艇一二一七、ジャンクー六、二六四。 |
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